2重同心円筒型DMAは、外筒−内筒間に電圧を印加することで電
場を形成しています。
この電場に清浄空気を層流で流し、放射線同位元素や軟X線装置等
で平衡荷電させた粒子を外筒壁に沿って流入させます。
帯電粒子は、DMA内の電場を受けてそれぞれの電気移動度に応じ
た速度で内筒方向へ移動しながら軸下流方向に吸引されます。
内筒下端に設けたスリットを通過した粒子、つまり電気移動度の等
しい粒子のみが取り出されます。これより電気移動度の大きな粒子
は内筒に付着し、電気移動度の小さな粒子は清浄空気とともに排出
されます。
DMAは、印加電圧や流量条件を可変することにより数十nmから
数μmまでの粒子に対応でき、かつ多分散粒子から分散の非常に小
さな粒子を取り出せることを特徴としています。
DMAの特性
400mmDMAの電気移動度分級特性を0.100μmのラテックス粒
子を用いて、印加電圧を可変して粒子径をCNCカウンターで測定
した結果が下記のグラフです。DMAの運転条件はシース流量を
10L/minとして、試料採取流量を1L/min、2L/minとして求めま
した。